このエントリーでは、「疎外されつつあること」が、実は「なにかに抜きんでる」ために必要な契機(きっかけ)や状態であること。そして、エーミールでは、そのような契機や状態への「気づき」の高いお子さまが、学力や可能性を存分に伸ばせる学習指導を行う考えであることを、お伝えします。
【内容】
1 「ひとりで孤独だ」「周りと合わない」―疎外への感受性を大切にする
1.1 「疎外されつつある」ことを感じる=「外部」にいるのではないかという不安
1.2 アンダースザイン(Anderssein)、「疎外されていること」
1.3 「疎外」はほんとうによくあること
2 なにかの「外部」に出ることは、「抜きんでる」ことができる契機や状態です
2.1 ”outstanding”(傑出した)ところを伸ばしてもらいたい
2.2 エーミールの「特別進学コース」
「ひとりぼっちだ」「周りの子と合わない」「みんなに合わせるのは、しんどいな」・・・お子さんなりの、精一杯のいろんな表現のしかたがあると思います。「疎外されつつあること」をじぶんで感じるとき、お子さんはとても不安で、つらいでしょう。
ムラ社会の歴史をもつ日本人はとくに、「みんなの『中』にじぶんはいられている」という感覚が、安心感と結びつく傾向が、とても強いですよね。
「疎外されていること」は、精神医学(精神病理学)では、「アンダースザイン(ドイツ語でAnderssein)」という用語で、注目された歴史があります。
でも、実はだれでも、すこしのあいだに、あっという間に、この「疎外」の状態に近づくのでは、という不安をもつことがあるのではないでしょうか。
仕事を辞めてしまった。失業した。だれにも、とても話せないと思う事情がある。友だちづきあいの場でも、なにか入り込めないじぶんを感じている、など・・・。日常生活で、「疎外されやすい」状況は、ほんとうに多くの人に起こりえます。
子どもにとっては、思春期、青年期はとくに、「これまでのじぶんと違うじぶんになっていく」、つまり「これまでのじぶんから、じぶんが外れてしまう」ことを繊細に感じることを、なかなか避けることはできません。成長するって、けっして楽なことではないですよね。
英語の”outstanding”は、もともとstand out の語の順番がひっくり返ったものですが、「傑出した」「ずば抜けた」という意味です。日本語で考えても、「抜きんでている」のなら、そのお子さんはどこか、みんなから、それこそ「抜けでて」「外部に」いることになるでしょう。
私(代表)は、「傑出していること」「抜きんでていること」を、単純な優劣比較の問題として考えません。これについては、また別の機会にお話ししたいと思います。
みんなの「外に在ること」は、不安をともなうことですが、だからこそ、そのようなことをじぶんで感じることができるお子さんに、エーミールで学力はじめ、いろんな可能性を、安心して伸ばしてもらいたいのです。
エーミールの「特別進学コース」は、とくに、そのような考えで用意しております。学校へ通いながら、エーミールでお子さんならではの傑出したところをいかしてもらうため、学習指導から進学まで、ていねいに向き合いたいと思います。